
こういった疑問にお答えいたします。
✅本記事の内容
- 私の投資しくじり録
- 私が投資初心者で大失敗した考え方
- 投資との向き合い方
投資歴は3年半の私ですが、最初の2年でサラリーマン時代に稼いだ2,500万円ほどの貯金をほぼ全て失いました。その失敗経験から投資を学び、今は資産を徐々に増やすことができています。
今から投資を始めようとしている方々に私のような辛い想いをしてほしくないので、貴重な失敗経験をぜひ参考にしてください。
私の投資しくじり録
新卒で入社した会社を20年目で辞めた時、私には2,500万円程度の貯金がありました。
サラリーマン時代にまじめに働いてコツコツ貯めたお金でした。
サラリーマンの窮屈な働き方から逃れたかったので、次の仕事の予定も決めていませんでした。これぐらい貯金があれば、焦って働くことはないと考えていたのでしょう。
そんな中、YouTubeで起業や投資などに関する動画を見て、情報収集をしていたのですが、チェンネル登録をしていた、とあるビジネス系YouTuberが投資学校を開くので生徒を募集するというプロジェクトが発表されました。
その説明会ではロバートキヨサキ氏の著書『金持ち父さん、貧乏父さん』の内容を全面に出しながら、『投資で働かなくてもいい状態を作って経済的自由を手に入れよう!』というのをコンセプトにしていました。
いわゆる、今はやりの『FIREを目指そう!』と同じようなコンセプトと思っていただいたら理解しやすいかと思います。
その当時、説明会に参加した私は「まさに自分の為にある学校だ!」とテンションが上がってしまい、かなりの高額(7桁)であったにも関わらず、意にも介さず、すぐに入学してしまいました。 もうこの学校に入れば資産が数倍にもなると確信にも近い感覚を持ったのを覚えています。
結果、私はこの高額投資学校を通して、投資に失敗し、サラリーマン時代に貯めた8桁あった貯金のほぼ全てを失いました。
2021年7月の現在は、順調に資産を増やすことができておりますが、ここに至るまでかなりの遠回りをしてしまいました。
このようなとんでもない遠回りをしてしまったのは、投資に選んだ案件の良し悪しももちろんありましたが、全ては投資に対しての『考え方』が原因でったのは間違いありません。
次の章では、このように失敗するに至った考え方とはどういうものであったかについて解説していきたいと思います。
投資初心者で大失敗する考え方
結果は行動によってもたらされます、ではその結果をもたらした行動はどこから来るのかというと当然かもしれませんが、その人の『考え方』からです。
コンセプトや方向性、戦略と言ってもいいかもしれません。
根本にある『考え方』が行動を選び、結果を生み出します。
考え方⇒行動⇒結果 ごくごく当たり前ですね。
では、私が投資で失敗した時どんな『考え方』を基に行動していたかを詳しくお話していきます。
失敗その①:『早く』お金を増やしたいと考えた
結論、投資は「長期」で増やすことを考えないといけません。「短期」でお金を増やそうとするのは無理ゲーです。
投資はギャンブルではなく、一定のリスクを受け入れながら確実に増やしていくものです。
私は前述した通り、新卒で入った会社を20年で退職(脱サラ)した時、2,500万程の貯金がありました。そして、費用が7桁もする高額投資学校に入り意気揚々としていました。
今考えるといくら信頼している先生だからと言ってなんであんな高い費用を払ってまで入ったのか全く理解できません。頭がどうかしていたとしか思えません。
ただ、当時は投資に対して無知であったにもかかわらず、『この学校で先生から学べば経済的自由を手に入れて、働かなくていい状況を簡単に作れるんだ!』と本気で思ってしまっていました。失敗の事などこれっぽっちも頭になかったと思います。
また、自身の家族兄弟も様々な問題を抱えており、『早くお金をたくさん増やして助けたい!力になりたい!』という焦りのようなものもありました。
この投資学校では、低リスク、中リスク、高リスクと3段階に分けた投資手法が教えられてましたが、その中に正にブームが終わろうとしていた『仮想通貨投資』が入っていました。
ビットコインのバブルははじけていましたが、長期的に見ればまだまだ伸びていくので、定期的に少額を投資をしていきましょうというアドバイスが投資学校ではなさていましたが、私は『そんな少額をコツコツ投資なんてしてられない!』と考えてしまい、100万円単位で投資していきました。
ビットコイン以外にもICO(新しく発行される仮想通貨に投資する)が1000年に一度のチャンスになるというようなフレコミが仮想通貨界隈では流れていたので私は、早く一気に資産を増やしたい一心でお金を様々なコインに入れていきました。
結果、ICOブームは来ず、仮想通貨も長期停滞時期に入り投資した資金は一気になくなりました。
当時(18年5月ごろ)のビットコインは90万円ぐらいでしたので、現在(21年7月)は400万円弱まで上がっていることを考えると、当時から先生が言われたとおりに定期少額を投資していればお金は確実に増えていました。 正直FIREできていたかもしれません。
短期で売り買いせずに、長期で保持していれば資産は増えていたのです。
投資は資産を増やすしていく行為です。そこにはプロ中のプロが沢山います。そしてプロでさえも資金を減らして撤退する世界です。特に短期投資トレーダー達は一日中、そして毎日パソコンの相場にはりついてチャンスをうかがっています。初心者が到底勝てる世界ではありません。
例えば、明日、阪神が巨人に勝つかどうかを当てるのと、1シーズントータルで阪神が巨人に勝ち越すかどうかを当てるのはどちらが簡単でしょうか?
もちろん後者ですよね。様々な総合的な分析ができるからです。 週や月単位では勝ったり負けたりするかもしれませんが、長期的には総合力の差が出るからです。
明日の短期的な勝敗なんて、もしエースが故障したり、運悪く満塁ホームランがでたりして勝敗がどっちに傾くかわかりません。
投資も同じです。明日価格が上がっているか、来週上がっているかを当てるのは難しくても年末上がってるかどうか?3年後いや10年後上がってるかどうかを当てるのはまだ、高い確率で予想していくことができます。
『早く勝ちたい!』という私の勝手な都合で相場は動いてくれません。
短期であればあるほど不確実性が高くなるというのは、今回のコロナでの思いがけない急落時の相場をご覧いただければ明白です。20年3月頃の短期で見ればあらゆる投資案件が下落してましたが、それを乗り越え長期的に我慢していれば21年には多くの案件が最高値更新となりました。
短期的にはわからないものでも、長期的には上がるか下がるかは高い確率で予想することができます。もちろん100%というのはあり得ないですが。
失敗その②:尊敬している方の話をうのみにした
『この方が言っている事であれば』というのは投資では非常に危険です。
他人の言うことは信じてはいけないという意味ではありませんし、自分より知識や経験が豊富な方の話に耳を傾ける謙虚な姿勢は大切です。
ここで言ってるのは、私は初心者だからすでに大きく儲けていて実績のあるこの方の言う通りにした方が確実だからそのまま言う通りにしよう!と思考停止になる事です。
なぜなら、投資の神様と呼ばれるウォーレンバフェットでさえも投資で失敗をすることがあるわけで、投資には絶対はないからです。
そして、投資の結果は全て自分が責任を背負わないといけないということです。
失敗という現実を目の当たりにした時に、素直に「ドンマイドンマイ、あなたは絶対に上がるから信じろって言ってたからそれを信じて何も考えずに投資したけど、私が決めたことだから仕方ない」と簡単に割り切れるものではありません。
そんなことわかっているよ!という声が聞こえてきそうですが、実際大損失を出した私もそうでしたが、わかってるつもりでしたが、実際損をして初めて、心の中で自分ではない他人を強く責める自分しかいませんでした。「絶対上がるって言ったじゃないか! うそついたな!確かに自己責任やけど、あなたも煽るような言い方をしていた!今さら投資は自己責任とは無責任でしょ』と心の中で何度も何度もさけんでいました。
思考停止で丸投げにしてはいけないということを申したいのです。
私は早く資産を大きくしたい。細かい事はわからないから、いいからおいしい案件早く教えてちょうだい、という思考停止状態でした。
お金が無くなって初めて気づきました。無くなったお金は誰のお金? 私のお金でした。
誰も責任は取ってくれません。
失敗その③:自分であればできると考えた
人間は自分が一番かわいい生き物です。 当然そうですよね。 自分の人生なのですから自分が主役で他は全て脇役です。みんなが自分の物語を生きているわけです。
何が言いたいかというと、他人の事は凄く冷静に的確に分析できるのですが、自分の事って本当に一番わからないものなんです。
自分がかわいいから、自分が他人だったら冷静かつ簡単に判断できるのに、自分の事となるとハードルが下がったり、間違った判断や考え、勘違いを簡単にしてしまう生きものなのです。
愚者と賢者の考え方の違いを紹介しましょう。
✅愚者と賢者の考え方
愚者:たとえ他の人ができないことだったとしても自分ならできる
賢者:やろうと思えば誰にでもできることを実際にやる
私は他の方ができていなくても、自分には何となく投資のセンスがあるんだと思い込んでました。投資のプロでさえもできないことを自分だったらできると考えてしまっていました。
まさに愚者の考え方をしていたのでした。
その④:資産を『取り戻したい』と感情的に考えた
投資は短期志向にならず、長期で価値(価格)が上がって行くものを買うというのが勝つ確率をあげるための基本になってきます。
そして長期的に右肩上がりに上がりますが、短期的には下がる事は頻繁にありますし、結構長い間低迷することもあります。
そういう状況に直面した時に、価格が下がった=損をした と焦って取り戻そうとしては絶対にいけません。 損をした状態であれば、そのまま放置するか、損のまま割り切って売ってしまう(損切り)かのどちらかです。
決して焦ってすぐ損を取り戻そうと考えてはいけません。
その時点でさらに視野は狭くなり冷静に判断ができなくなり、リスクの大きい案件に、手を出しさらに資金を減らすことになります。
視野が狭くなると、リスクの大小がわからなくなってしまうのです。
私は3年前にビットコインを買いましたが、買ったビットコインを様々なICOの別の仮想通貨をに換えました。
そして、換えたコインが値下がりしてさらに資産が減ったのでまた、買いなおすという悪循環になり、そして今度は短期で取り戻したいと考え、他のFXやバイナリーの短期トレードに手を出して資金をどんどん溶かしていくのでした。
長期で考えればいいものを、短期で考えたために、焦り、それを短期トレードで取り戻そうと考えたのです。 もう、そうなると蟻地獄のようなもので、素人ではもう這い上がれなくなってしまいます。
短期で稼ぎたい⇒損失⇒取り戻したい⇒視野が狭くなる⇒また損失⇒取り戻したい⇒蟻地獄
投資との向き合い方
最後に投資との向き合い方をお話して終わりにしたいと思います。
ここまでは、投資初心者であった私がどういう『考え方』で行動して資金を失ったかをお話しました。それがこの記事のタイトルである『初心者が投資で絶対やってはいけない考え方』に相当します。
前述しましたが、人は『考え方』に基づいて『行動』し、『結果』を得ます。
行動が大切でないと言っているのではなく、全ての行動の起点は『考え方』にあることを忘れて、行動をすると思い描いているものと全く逆の結果を得ることになるということです。
では『投資初心者が心がけるべき考え方』について簡単にふれておきたいと思います。
✅初心者の投資の向き合い方
ポイント その①:時間を味方につけて長期目線で投資する。 その②:他人の話をうのみにしない。 その③:投資の知識を積み上げる。 その④:積立投資から始めよう
その①:時間を味方につけて長期目線で投資する。
価格が高確率で上がると考えられる投資案件であっても、短期間では大きく値下がりすることは頻繁にあります。 相場は短期的に上がったり下がったりを繰り返しながら長期的に上がって(下がって)行きます。
短期間の相場の上下に心惑わされることなく、時間を味方につけて長期的な目線で資産を増やすことを考えていくことが大切です。
その②:他人の話をうのみにしない。
投資に絶対はありません。もちろん、プロや信頼できる方など、自分以外の方の情報を取り入れることは大切です。 しかし、思考停止になって、情報の信ぴょう性を確認せず、言われた通りにそのまま投資してはいけません。
責任を背負うのは自分ですし、情報を伝えている方にも何か利益や裏がある場合も往々にしてあります。 自分で調べる、裏を取る、考える事を念頭においてください。
その③:投資の知識を積み上げる。
投資とは人生と言っても過言ではありません。
あなたの人生も今まで、何かを選んでそこに時間と労力を使ってきたはずです。それが今の自分の価値を作り上げてきたはずです。
その①で長期で投資をしながら、自分の知識を積み上げることによって「自己投資」にもつながります。時間をかけて案件に投資しながら自分も成長していく、成長していくからまた、いい投資案件を探し出すことができるのです。
株やFXなどへの「経済投資」をしながら、自分の知識やスキルに「自己投資」をすることによって相乗効果で資産を増やしていくことが大切なのです。
その④:積立投資から始めよう
積立投資の詳細をお話しするともうすでに長い記事がさらに長くなってしまいますのでここではサワリだけにとどめておきます。
確実に値上がりしていけそうな案件にめぐり会い、実際にその案件に投資する場合、当たり前ですが「買う」という行為が必要になります。 その時に「いつ買えばいいの?」という疑問がわいてくるかと思います。
その場合は定期定額の積立投資というのが堅実かつ賢明な購入方法です。 プロでも買い時は難しいです。素人であればなおさおらですよね?
決めた時間に決めた額を何も考えずに購入するのが必勝方法になります。
以上、この記事では投資で失敗する考え方についてお話しましたが、リスクのない投資は存在しません。リスクが許容できないのであればその方は投資をすべきではないです。
しかし、貯金が果たしてリスクがないといえるでしょうか?
このゼロ金利がニューノーマルの時代において、物価が上昇すれば現金の価値が下がったことを意味します。 そしてこれから「コモディティ=モノ」が値上がりするとも言われているのです。
これからの資本主義社会を生き抜いていくためには投資は必須と言えます。
そのためには早い段階から投資を始めましょう。40代でも50代でもう遅いということはありません。 20代、30代なら時間を味方につけるには絶好の年齢です。投資を学んでください。
私の失敗を反面教師とすれば大きな損失は避けながら投資を始めることができます。ぜひ参考にしてみてください。
ここまで読んでいただき誠にありがとうございます。